
こんなご相談をいただきます
紙やPDFで届いた情報を、誰かが基幹システムやExcelに打ち直しています。届く量は取引先の都合で決まるため、こちらの努力では減りません。繁忙期には入力待ちの滞留が出て、後工程が止まります。
打ち間違いは、その場では見つかりません。出荷や請求の段になって発覚し、どこで間違えたかを追うのにまた別の時間がかかります。
熟練で回っている業務ではありません。それでも人が張り付き続けており、採用が続かないと業務が止まります。
以前にOCRを検討して見送った企業様も多くいらっしゃいます。帳票の種類ごとに読み取り位置を定義する必要があり、取引先ごとに書式が違う現場では定義が終わらなかったためです。この前提は変わっています。
標準構成
この範囲であれば、期間と費用の目安を初回の面談でお出しできます。範囲を外れる場合は、 パッケージに寄せずに個別のお見積りとします。
帳票型
- 対象
- 受注票、検査表、納品書、作業日報など。取引先ごとに書式が違っても構いません
- 取り出す項目
- 20項目まで(明細行を含む)
- 量
- 月1万枚まで
- 手書き
- 数値・記号の手書き混在まで対応
- 連携先
- 基幹システムまたはファイル出力 1本
- 期間
3ヶ月
PoC 1ヶ月 + 本開発 2ヶ月
- 体制
- エンジニア2名
図面型
- 対象
- 図面の表題欄と部品表
- 取り出す項目
- 表題欄10項目 + 部品表の行
- 量
- 月2,000枚まで
- 手書き
- 手書き注記は対象外
- 連携先
- 基幹システムまたはファイル出力 1本
- 期間
4ヶ月
PoC 1ヶ月 + 本開発 3ヶ月
- 体制
- エンジニア2名
クラウド利用料、外部APIの従量課金、GPU等のハードウェア、既存システム側の改修は含みません。 保守は開発とは別に月額で契約します。
工数削減の試算
月1万枚の帳票入力を前提に置いた場合の計算です。効果をお約束するものではありません。 初回面談では、この表の数字を貴社の実数に置き換えてお出しします。
現在
1枚あたり2分の入力と転記。月1万枚
333 時間/月
導入後
自信の低い項目と突合で弾かれた値の確認のみ。1枚あたり0.4分
67 時間/月
差
時給 3,000 円で換算
266 時間/月
- 削減額(月)
- 約 80 万円
- 削減額(年)
- 約 958 万円
時給は、年収400万円の事務職に法定福利費等を含めた額を年間1,800時間で割った概算です。クラウド利用料や外部APIの従量課金、保守費は含んでいません。
何をつくるか
帳票の種類ごとにレイアウトを定義しません。決めるのは「何を取り出すか」だけです。文字を起こしてから座標で拾う従来のOCRと違い、書式が取引先ごとに違っても、初めて見る様式でも同じ定義で読めます。
- 項目の定義 — 取り出したい項目を、名前・型・制約で決めます(例: 品番は英数10桁、数量は整数、納期は日付)。位置は指定しません
- 読み取り — 画像やPDFをそのまま読ませ、定義した項目を値として返します。読めなかった項目は空で返し、埋めた風にしません
- 自信度の判定 — 値ごとに確からしさを出し、低いものだけを人に回します
- マスタとの突合 — 品番や取引先名は社内マスタと突き合わせ、存在しない値は確認に回します。もっともらしい別の値を返す誤りは、この照合でしか捕まりません
- 明細行の検算 — 行数、小計、合計を突き合わせます。行の取りこぼしは値の誤りより気づきにくいため、別に見ます
- 確認画面 — 自信の低い項目と、突合で弾かれた値だけを色分けして人に出します。全件を見直す画面ではなく、疑わしい箇所だけが並ぶ画面にします
- 連携 — 確定した値を基幹システムに渡します。接続できない場合はCSV等で出します
- 記録 — どの項目が何回直されたかを残します。直しの多い項目が、次に手を入れる対象になります
図面型で取るのは表題欄(図番、品名、材質、数量)と部品表の行までです。線や寸法の解釈は含みません。
貴社にお願いすること
- 自信の低い項目と、マスタに無い値の確認と修正
- 取り出す項目そのものを変えるときの定義更新。新しい取引先の書式が増えただけなら、作業は発生しません
- 読み取った値を業務判断に使う部分
目指すのは入力をゼロにすることではなく、全件入力を確認だけに変えることです。
進め方
過去1ヶ月分の実物をご用意いただきます。書式は揃っていなくて構いません。むしろ、ばらついているほど検証になります。正解率が業務の許容に届かない場合は、人がどこで受ければ成立するかまでお出しします。そのうえで構築に進むかを決めます。
- STEP01
PoC
1ヶ月
書式のばらついた過去1ヶ月分の実物で、正解率と確認に回る割合を測ります。
- STEP02
本開発
2〜3ヶ月
マスタ突合と明細行の検算を組み、確認画面と基幹システム連携を作ります。
- STEP03
立ち上げ
合計3〜4ヶ月
現行の入力と並走させ、切り替えの基準を確定します。
検証で見ること
- 項目ごとの正解率。全体の平均ではなく、品番・数量など間違うと影響が大きい項目を個別に見ます
- 明細行の取りこぼし率。行数が合っているかを、値の正誤とは別に見ます
- 人の確認に回る割合。ここが高すぎると効果が出ません
- 1枚あたりの処理時間と、1枚あたりの推論コスト
検証で見送りの判断が出ることもあります。これも成果として扱い、その旨を正直にお伝えします。
向かないケース
次に当てはまる場合、このパッケージではご期待に沿えません。判断を早めていただくために書いています。
- 読み取った後、結局全件を人が見直す必要がある業務。確認工数が入力工数と変わらず、効果が出ません
- 手書きが主体で、書き手ごとの崩れが大きい。数値や記号は追えますが、自由記述は精度が落ちます
- 複写伝票のかすれや重なりが多く、原本の画質を確保できない。人が読めない濃さは機械でも読めません
- 明細行が数十行に及び、1行の取りこぼしも許されない業務。行の欠落は値の誤りより気づきにくく、突合の仕組みを別に組む必要があります
- 原本を社外に出せず、社内にGPUを置くこともできない。実行環境が確保できません
- 月間の枚数が数百枚程度。人が打つ時間より、確認と運用の手間のほうが大きくなります
- 読み取る対象が図面の形状そのもの。寸法や公差の解釈は本パッケージの範囲外です